2010年に「園」という題名の小さな本を出版しました。
ほとんどは、名刺代わりに配られただけでしたが、
中には、読んで下さった方もありました。
一番に多かった質問は「これ、なに?」というものでした。
『園』とはなに?
「子どものための絵本の原稿です」と書いているので
私には質問の意味がまったくわかりませんでした。
それよりも、
「おわりに」に書いた質問の答えを待つばかりの自分でした。
残念ながら、答えをいただける気配はありませんでした。
そして、返ってくるのは「これ、なに?」ばかりでした。
ある、住職に
「これは儒教ですか?」
と問われたときにはじめて、
みなさんが思想背景をたずねていたのだと理解しました。
儒教というなら、その元祖「易経」なのだろう
と、自分では一旦思ったものの
わたしは、一度も易経なるものを学んだことがありませんでした。
それに近いマクロビオティックに
夢中だったことは確かにありましたが、
そこから説明するなら
私よりはるかに詳しく上手に説明する物があふれています。
ご興味がわいた時に、ググってください。
「園」に対する
「これ、なに?」に明確に答えたい
そんな思いが
心の中にある建物を建築していくことになってしまいました。
伝えられないもどかしさから、
その建物は日に日に大きく複雑な形へと構築され
今では、建物が思考なのか思考が建物なのか
よくわからなくなってしまったのです。
これは産み落とさないと自分が危ないと思いました。
そうそう、
「園」の時だってそうやって生み出されたのを
思い出しました。
ここは
富遊の頭の中に建っている建物を
説明しているます。
頭の中を遊ばせるために訪れてください。
わたしは、あなたを待っていたのです。
あんご 富遊