富遊の頭の中で
二重の螺旋は何を象徴しているのかを
ご案内させていただきます。
左回転してのぼる
正面入口から左回りに上っている廊下は広く
窓がフィボナッチ数列で配置されています。
まんべんなく薄明かりを届けるためです。
空が見え、外気も感じられるかもしれません。
そこにあるのは、静寂な青い世界です。
現実の雑多な思考から離れ、
ぐるぐる登っていくうちに
心の中の雑音がなくなってきます。
最上位までのぼりきると
反対側におりるところが見えます。
右回転してくだる
今度は右回りに下っていきます。
さっきより狭い廊下は窓もなく、
親密感が感じられる、暖かい世界です。
右側には巨大な八角柱が見えます。
八角柱を読み解きながら下るので、
時々、足が止まり
考えこまなければなりません。
たとえば、
曾祖父がどんな時代を生き抜いてきたかが、
明確になります。
あるいは、ご自分のお子様が
どんな時代を生きる可能性があるのか
見えてくるでしょう。
心の中には、
新しい音楽が奏でられていきます。
最下位まで降りると
今度は八角柱の中に入ります。
上空に八角形の空が見えます。
その何もない空間を突っ切って
最初に入ってきた正面の入り口に戻るのです。
その象徴するものとは
左回りに登る廊下は広く、
外の世界とつながっています。
これは女性性を表しています。
鼻に抜ける高い声、
エネルギーが空に向かって流れていきます。
社交や癒しを表しています。
一方、右回りに降る廊下は狭く、
内側とつながっています。
これは男性性を表しています。
地に落ちるような低い声、
エネルギーが地球の中心に流れていきます。
思慮深さや安定を表しています。
二つは逆の存在なのになぜかピッタリと絡み合って
一体になっているのです。
この頭の中の二重螺旋の建物は
会津さざえ堂とは回転が逆周りなのです。
この回転はそこここに確認することができます。
台所にあるジャムの瓶の
ガラス瓶と金属製のふたの回転です。
ナットやボルトやネジもこの回転に設計されています。
のぼるとき、払い清め浄化され
くだるとき、新しい何かが入ってきます。
二重螺旋と八角柱も相対関係になります。
二重螺旋は外側で湾曲で複数
女性性を表しています。
八角柱は内側で垂直で単体
男性性を表しています。
この二つの建造物がひとつになるとき
天との調和が整ったことを象徴しているのです。
これで、二重螺旋の建物は
思い続けてきた八角柱の外側に
ふさわしいと判断されました。
暇さえあれば
妄想建物の中ですごしては
改善案をねっているのです。
後はいったいどこに建てるのか
いったいどうやって建てるのか
それを考える日々が続いているのです。
あんご 富遊